龍と日本史
「テメレア戦記」第1部付録の英国史と竜のネタがおもしろかったので、日本史バージョンを想像。作中では日本にも竜がいたことになっているので……(第1部まで読んだ)。
- 238年 女王卑弥呼、竜と邪馬台国を治める
- 806年 空海、竜の卵を持ち帰る
- 1185年 安徳天皇と壇ノ浦に沈む竜
- 1281年 火を吹く竜、元を撃退
- 1560年 織田信長、西洋のドラゴンで今川義元撃破
- 1612年 大橋宗桂、竜王となる
- 1779年 平賀源内、竜の品種改良を試みる
- 1866年 坂本龍馬、竜と日本の未来を語る
238年 女王卑弥呼、竜と邪馬台国を治める
倭国に竜が輸入されたのは、女王卑弥呼が魏に奴隷や宝物を贈り、返礼として親魏倭王の印と卵を贈られたことに始まる。竜と共に周辺30カ国を統治した。没後、弟が跡継ぎとなろうとしたが竜は受け入れず、王位は娘に譲られた。
806年 空海、竜の卵を持ち帰る
遣唐使に便乗して入唐し、青龍寺に滞在していた空海は経典と竜の卵も持ち帰ってきた。10年後、孵化した竜は高野山金剛峯寺で空海と共に密教の真理を追究しともに教えを説いたという。
1185年 安徳天皇と壇ノ浦に沈む竜
平清盛の妻・時子は竜とともに嫁いできた。竜は平家に加勢し、沈みかけた太陽を引き戻す能力があったという。都落ち後も二位の尼と離れることを望まず、壇ノ浦で安徳天皇と神器と共に入水。太陽を操る能力のある竜の血筋はここに途絶える。
1281年 火を吹く竜、元を撃退
日本で何代か飼われているうちに突然変異で火を吹く竜があらわれた。フビライの軍隊が博多に攻めてきたとき、てつはうに対抗したのは火吹き竜であった。元の撤退後、竜の所属を巡って御家人同士の争いが激化、鎌倉幕府は衰退した。
1612年 大橋宗桂、竜王となる
泰平の時代が訪れ、竜は徳川家康と将棋を指して暮らしていた。対局で人間は誰も勝つことができなかったため大橋宗桂は竜に教えを請うようになった。のちに巨大彗星と共に将棋星人が攻めてきたが竜との猛稽古の成果でこれを撃退。読売りが棋譜を江戸の町で売り歩き、町人は熱狂した。家康は大橋に竜王の位を授けたという。
1779年 平賀源内、竜の品種改良を試みる
えれきてるなど西洋の科学に触れた源内は、色の異なる竜をかけ合わせれば新種ができるのではないかと考え将軍に進言する。しかし将軍お抱えの竜を勝手に繁殖させるとは不敬、ととられ不遇のうちに没する。